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１．病院の歴史
台安医院はセブンスデー・アドベンチスト（安息日再臨派）に属する医療機構であり、全世界に六百あまりの姉妹病院があります。1949 年、教会自身の方針と政府の支援のもとに、上海から台湾に移りました。創立者のハリー・W・ミラー医師は、「イエス・キリストを手本とした福音の伝道と病気の治療」をモットーに「台湾療養院」（Taiwan　Sanitarium Hospital）を創設し、1955 年3 月28 日、蒋介石夫人、宋美齢女史をお迎えしてテープカットを行い、正式に開院しました。後に医療の範囲が拡大したため、「台湾療養医院」 （Taiwan Sanitarium and Hospital）と名称変更しました。
社会環境の変化にともない、 当院は医療業務のみならず地域の保健業務全般にもかかわるようになり、1971 年には英語名を「Taiwan Adventist Hospital」に改めました。1986 年、もとの建物が手狭となり、同じ場所に新しいビルを完成させたことにより医療の質が向上し、予防医学の概念を提唱、名称も「台安医院」に改めました。1994 年、本院は行政院衛生署の審査を受け、「地域臨床研修指定病院」に認定されました。
2009 年には医療法人の設立に合わせて正式名称を「セブンスデー・アドベンチスト医療財団法人台安医院」とし、同年、行政院衛生署による「新制医院評価」で光栄にも特優最高栄誉を受賞しています。

２．心からのサービス精神
SHARE とは共有することであり、無私の愛の概念につながります。「SHARE」とは、1985 年に米国セブンスデー・アドベンチスト健康管理システムが、医療業界の性質とディズニー社のサービス精神に則り、発展させた理念であります。各国の文化やサービスに対する一種の理念ともいえます。
台安医院ではこの考えを取り入れ、一連のイベントを通して普及に努めています。台安医院のスタッフ全員が「SHARE」の精神で、病気治療を第一とする狭い考え方を改め、来院された患者や顧客の皆様に「VIP」サービスを感じていただき、よい印象をいただき、再び訪れていただけるよう願っています。わたくしたちは、患者とは医療の対象だけではなく、同時に医療の過程を一緒に参画していただくものと考えております。
台安医院では、「思いやり」と「心のこもったサービス」とを積極的に専門医療に結びつけて、患者の皆様やご家族のかたがたに感動していただけるような、より人間味のあるサービスを提供したいと考えております。当院の医療サービスが、「病気」を治癒する事を目的とするだけではなく、患者のみなさま一人一人にこの病院にかかってよかった、と医療の過程全体を通して満足していただけるものであるよう願っています。

３．外国人患者に特化したサービスについて
外国人の患者の方にとって最適の選択--国際医療センター
台安医院国際医療センターは長年、外国籍の方への診療経験を重ね、成立以来国内外の外国籍の患者に対して迅速かつ詳細な診療の手助けをしたり、相談に乗らせていただくことで広く知られています。外国籍の患者が受診、入院される際の言語の壁を感じさせないサービスを提供し満足していただいているほか、国外の患者が台湾に来られて受診する際の医療需要に対する手配や情報提供にも協力させていただいています。
当院はまた、国内外における多くの有名な保険会社や保険機構の指定特約提携病院であり、便利なキャッシュレス・メディカルサービス( 医療費後払い) も備えており、外国人の患者に安心して治療を受けていただける環境が整っています。

快速なアクセスと言語バリアフリー--特診センター
台安医院特別外来センター( 特診センター) は1989 年に、在台外国人に対する医療サービスを目的として設置されました。【お待たせしない診療】および【言葉の壁を感じさせないサービス】を最大の特徴としており、診察や検査の予約、薬の受け取り、患者さんの外来受診や医療に関する相談などのサービスを提供しています。また、外国籍の患者さんの医療需要にこたえるため診療過程に付き添う専属担当者を置くなど、 患者の貴重な時間節約のお手伝いをしています。
特別外来センターには流暢な英語でコミュニケーションがとれる医療チームだけではなく、日本語による医療サービスを提供できるチームも備えてあります。当院の患者は米国、カナダ、英国、オーストラリア、日本、韓国、インドなど、世界各国からお見えになっております。国外から来られた旅行観光客の方々が病気にかかったとき、どこに行けばいいのか、言葉の壁をどうするのか、などということを心配せずに安心して観光していただけるように、多くの観光ホテルと提携しております。安心、快適、迅速がセンターのモットーであり、台安医院特別診察外来センター( 特診センター) は海外で病院にかかる外国籍の患者にとって最適の選択となっています。

４．得意とする領域について
妊娠・出産期における総合サポート
--生殖医学センター
台安医院生殖医学センターでは、快適な診察空間と最新医療機器といった設備に加え、優れた技術をもつスタッフたちが年中無休で対応しています。生殖医学センターの医師及び医療スタッフは不妊症治療に精通しており、豊富な経験と熱意を兼ね備え、誠意を持って患者さんお一人一人に最適な治療を提供します。
これまでに当センターでは赤ちゃんを望まれる多くのご夫婦の願いを叶えることに成功しました。患者様さんは台湾全土に及んでおります。しかもスタッフ全員が一致協力し、当センターでは妊娠率50% という高い確率を維持しています。

高い成果を誇るチーム医療
--内科
病院の成立以来、内科は規模を拡大し続け、2012 年現在、臓器別にて呼吸器内科、心臟内科、消化器内科( 胃・腸・肝・胆・膵内科)、腎臟内科、内分泌・糖尿病内科、リウマチ免疫内科および感染症内科，神経内科に分かれるとともに、心機能検査室、心臓カテーテル室、胃腸センター、呼吸器治療室を備えております。各科に専門医を配備し、日常業務と外来診療、入院治療、重症患者治療、診断立会い診察、臨床研修指導に当たっています。また、当院の内科は、台湾内科医学会によって内科専門医研修施設に指定されています。

--血液透析センター
透析センターは1997 年に成立し、2007 年には腹膜透析治療を加え、腎臓の専門医が全過程を統括しつつ、専門の訓練を受けた公認看護士が透析治療とカウンセリングを行い、内シャントのケアを行っています。本院の透析病床は44 床、B、C 型肝炎の患者は一般患者と分別して治療を行っています。
サービスの特色：

• 日本製、ドイツ製の透析機器とメーカー指定の透析液を使用。
• 透析用水は米国製の逆浸透膜水処理システムを使用。
• 透析治療の質と安全を保障するため、定期的に透析用水の微生物培養と透析用水路の消毒を実施。
• 毎年定期的に、透析用水の重金属濃度、毒素、バクテリアの検査を清華大学に依頼。
• 専門医師チームが、人工血管とシャント障害の処理を担当。
• 栄養士が定期的に患者の栄養状態をチェックし、食事について指導。
• 専門チームが重症患者または集中治療患者の血液透析治療を実施。
• 台湾腎臟医学会指定の血液透析看護士研修施設指定医院。

--消化器センター
消化器センターでは最新の電子内視鏡検査および腹部超音波検査を採用する一方で、胆道鏡 内視鏡による胆石除去、ポリープ切除、止血など、外科手術に代わる内視鏡治療を用いて、術後の回復時間を大幅に短縮しています。消化器系のみならず、甲状腺、腎臓、泌尿器にも超音波検査を用いています。また、内視鏡検査の激痛に耐えられないという患者様が少なくないことに配慮し、胃腸センターでは無痛内視鏡検査を実施しております。内科医、麻酔医、および専門のスタッフを中心とする専門チームが、皆様の健康をチェックいたします。

--心臓血管センター
当病院の心臟血管センターでは、大学病院クラスの最新設備と技術を擁しており、カラードップラー法心エコー、運動負荷テスト心電図、24 時間ホルター心電図検査、末梢血管疾患に関する診療・検査などが揃った心臓機能検査室に加えて、近年は心臓カテーテル室を設けて心臓疾患の取扱い対象を広げ、より精密な介入性検査と治療で、心臓血管疾患、心不全、末梢血管疾患の治療効果が大幅に改善されました。心カテーテル室では血管撮影装置（DSA）を使用。この装置は、放射線量の被爆量が少なく、高解析度のHD 画像が得られるというメリットがあります。心臓血管内科・外科および各専門の医療資源を統合し、最先端の医療設備や専門チームと結合し、快適な医療環境と高いレベルの医療サービスを提供しています。
本センターが取り扱っている疾患、治療：冠動脈攝影、心室造影、経皮冠動脈拡張術、血管ステント留置術、電気生理検査、心筋焼灼術 ( 高周波カテ- テルアブレ- ション治療）、大動脈造影、心拍出量測定、冠動脈血管内超音波、冠動脈ロータブレーター治療、頸動脈造影、椎骨動脈造影、腎動脈造影、鎖骨下動脈造影、肺動脈造影、大動脈内バルーンポンプ、四肢動静脈造影、ペースメーカー置換、静脈瘤治療など。

堅著な技術を誇る外科チーム
--外科
台安医院の外科は、一般外科、整形外科、泌尿器科、神経外科、形成外科、心臟外科、小児外科、外傷外科チームといった専門科に分かれています。外科治療の術前評価から、手術中、術後の管理、回復まで、多くの専門にまたがる医療チームが患者の個別ニーズに対応しています。

--乳腺センター
乳腺センターでは、女性の健康維持のため、個別の治療プラン、評価などを提供しています。外科医をはじめ、腫瘤内科医、病理科医、放射線診断医、形成外科医、心療内科医、リハビリ指導員、療養指導士、超音波技術員、乳癌ケースマネージャー、看護士、牧師、ソーシャルワーカー、そしてボランティアなどによりチームメンバーが構成され、統合したサービスが提供されています。

-- -泌尿器科
泌尿器科では堅著な医療チームが、米国や日本と学術交流を進めています。本科が取り扱っている疾患、治療：尿路結石、女性尿失禁、乳児/ 幼児ヘルニア、停留精巣および他の生殖器・泌尿系の問題、前立腺疾患、メスを使わない精管切除術、腹腔鏡腎臟切除術、Tension-free repair 法ヘルニア手術、性機能障害治療など。本科では常に最新の機器を取り入れ、精密な療法を研究して医療効果の向上と副作用と再発の減少に努め、治療過程を短縮し、患者の皆様の苦痛低減に努めるとともに、疾患予防のための医療情報や健康管理のカウンセリング指導も行っています。

--整形外科
台安医院の整形外科チームは、豊富な臨床経験とそれぞれの長所を生かして、リハビリ科と手を取り合って、術前、術後の手厚いケアを提供しています。このほか、脊椎手術、関節置換術、スポーツ医学の面でも専門医がおり、術後のケアについても専門の指導員が個別に指導し、質の高い医療を備えています。

５．専門設備
▪ GE Signa 1.5 MRI Excite HDx 核磁気共鳴画像の特色：
1. 核磁気共鳴画像の再生スピードを向上
2. 検査時間、患者の持ち時間の短縮
3. 新型機故、画質、解像度、ともに大幅に向上
▪超低放射性128 スライス・ボリュームCT スキャン（VCT）の特色：
当病院が採用している低放射性128 スライス・ボリュームCT スキャン（VCT）は、ECG-Gating 法で正確なX 線照射を行い、解析度向上、スキャン時間の短縮を実現するとともに、以前の放射線量が最も少なかったCT と較べても、放射線量が七割減少しました。

６．貴院独自のサービスや取り組みについて：
児童ケアの専門家
--小児科
台安医院小児科では、小児アレルギー、リューマチ免疫、小児神経科、小児集中治療といった全面的なサービスを提供しています。このほか、紹介制度を整え、台湾大学医院、馬偕医院、台北栄民総医院と提携関係を結び、24 時間体制で重症児童患者への対応体制を整えています。健康児童の診察では、予防注射や健康コンサルティングなどで、子どものすこやかな成長のお手伝いをしています。

--早期療育統合評価特別外来
台安医院の早期療育チームは、専門医および療法士をメンバーとし、小児神経科医は児童の神経生理の成熟に、小児リハビリ科医は児童の動作能力、言語コミュニケーションおよび日常生活・意思疎通に、そして小児精神科医は児童の認知能力、情緒管理および人との関係の築き方に、それぞれ関心を払います。小児精神科医、小児リハビリ科医師および小児科医が、0 歳から6 歳までの児童の神経生理、知覚動作、生活機能、認知能力、情緒と行動の能力の発達などについて、総合的な評価を下しています。

--発達障害児童の早期療育--早期療育リハビリセンター
発達障害の児童に早期療育を施し、児童の潜在的能力を見つけ出し、その能力を向上させるため、1999 年に児童発達リハビリセンターを立ち上げました。整った空間、専門的な設備と人材を取り揃え、児童の発達ぶりを全面的に評価し、療育サービスを提供しています。このほか、児童の障害鑑定、療育フォローアップなどを行い、小児リハビリ科医師の紹介による作業療法、理学療法、言語治療、そして小児精神科医の指導のもとによる臨床心理治療などを行っています。

--多様化された心理療法--表現芸術療法センター
2005 年に欧米の先進医療である「表現芸術療法（Expressive Arts Therapy）」を導入。表現療法・アートセラピーは、知的障害児や発達障害児の療育指導で用いられ、その中から、音楽療法、芸術療法、演劇療法、舞踏療法を取り入れ、表現芸術療法センターを設立した。これは音楽、舞踏、芸術、演劇を通した心理療法で、欧米では盛んに行われています。療法士が多様な表現技巧と心理療法の技術を運用し、その結果として押し付けられていたり、傷ついたりしていたこころが解放されて、個々の症状を緩和させ、情緒を落ち着かせ、本来のこころを取り戻すことができるようになり、心身のバランスを図る、というものです。

健康促進を提唱する病院
--健康発展部
台安医院は1997 年、健康の福音を唱え、「セブンスデー・アドベンチスト」伝統のライフスタイルを導入することを目的に、健康発展部を設立しました。台湾社会のライフスタイルを改善し、米国セブンスデー・アドベンチストの町Loma Linda と同様に、世界の長寿村となることを願ってのことです。同じく1997 年には、Weimar Institute から「新起点健康ライフプログラム（NEWSTART Program）」を導入しました。栄養、運動、水分、太陽の光、節制、空気、休息、信仰という八大原則を通して、慢性病や退化性疾患の予防、治療、および自然への回帰を呼びかけており、十年間の活動を経て二千人以上の方がこのプログラムによって、心身共に健康面での改善恩恵を被っております。

--健康養生の新しい選択--新起点NEWSTART
本院の健康に対するこだわりであるNEWSTART・新起点健康ライフプログラムは、参加者に良い食事習慣とライフスタイルを提供し慢性病の予防や治療をすることが目標であります。NEWSTART では、6 日コースと13 日コースのグループ治療に加えて、メンバー同士が連絡を取り合うNEWSTART 倶楽部を成立させて、相互サポートの効果をあげています。現在、二泊三日の魚池体験コースもあり、本センターの健康理念と飲食習慣を一般社会に知ってもらうとともに、都会人に対し週末のリラックスした生活を提供しています。「中高年層の健康増進と生活の質の向上、社会における医療費の低減」が本プログラムの最終目標です。

--きめ細かなサービス--健診センター
台安医院健診センターは、『予防』、『保健』、『健康促進』の三方向から気を配り、すべての健診、検査項目において、「専業面、気配り、熱心さ、質の高さ、安心できる」の五大理念をモットーに、皆様の健康状態をチェックしております。健診チームは、詳細な検査報告、正確な医療情報を提供し、受検者の健康状態をフォローしています。
このほか、近年は中国からのメディカルツーリズムが流行し始め、美容や健診を受けるケースが増加する傾向にあり、特に2012 年から中国人観光客に対する医療ビザが開放されました。国際医療を推進するため、本院は「国際医療のためのビザ申請のできる医療機構」のひとつとなっています。

• 多くの著名企業（3M, 中華電信、和泰汽車など）が提携先として本センターを指定
• 2012 年中国人観光客開放以来、約1000 人が健康診断を受けており、人数はなお増加中。
• 本センターは、台湾で最初に日本人間ドック学会の施設認定を授与された病院
• AIT（アメリカ領事館に準ずる）唯一の指定病院
• オーストラリア、カナダ政府指定の体力検査実施病院

--熱気あふれるNEWSTART 運動センター
面積300 坪あまりのNEWSTART・新起点スポーツセンターは、最先端の運動設備を取り揃え、専門のインストラクターを置いており、一般のフィットネスクラブとは異なります。マタニティ・フライホイール、マタニティ・ヨガ、企業向け健康促進、シルバー族、学生・地域住民向け、癒し系ヨガ、母子コース、代謝症候群、個別トレーニングなど、対象によって異なるカリキュラムの内容を企画しています。エアロビックスでは、ロハス・フライホイール、保健ヨガ、ピラティス、ボディビル、エアロビックスなど、毎月企画を練り、 国際的にも知名度の高いSpining 、Yogafit、Bokwa といった運動シリーズを取り入れて、多様な団体スポーツプログラムを提供しています。NEWSTART 運動センターは、医療資源、飲食情報とを掛け合わせ、スポーツの専門家によって運営されているという点では台湾で唯一であり、健康を願う人たちが誰でも参加できるプログラムの多様さを備えており、皆様の健康ライフのお手伝いをしております。

--高齢者にやさしい病院
台湾では急速に高齢化が進んでおります。当病院では既存の医療資源を基礎とし、健康促進の理念から始まり、高齢者にやさしいサービスの提供を企画。また、効率の良い診察環境も提供しております。病気の治療に加えて、「健康的老化」を提唱し、地域国民に対しての全面的看護を目指しております。
台安医院は2011 年に衛生署国民健康局「高齢者にやさしい健康看護機構」の認証を受け、台北市で最初にこの認証を取得した病院となりました。同年には、同じく国民健康局主催の第一回高齢者にやさしい健康看護機構選抜にて「優秀賞」および「フレンドリー サービス賞」を受賞、「高齢者の友、健康バリアフリー」の理念が評価されました。

７．将来のビジョン
台安医院創設以来、イエスの精神に倣い、台湾の人々に優良医療サービスを提供してきただけでなく、サービスや医療レベルの向上という点でも努力を繰り返し、さまざまな文化や背景をもつ患者の皆様のニーズを満たしてきました。
さらに、政府の政策に合わせ、国際医療の発展に努め、台湾の高度な医療、サービス、アドベンチストメディカルセンターは全世界に六百以上の医療機関をもつアドベンチスト病院グループの1つで、「全人医療」を基本とする働きは身体的な癒しだけではなく、心と魂の痛みを共に解かりあえる医療を1つの特色として、国際的にお披露目することも努めております。これからはアジアにおける医療の重点医療機関となることを目指しております。