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国立台湾大学医学院附属病院2013.10.01

国立台湾大学医学院附属病院
所在地 〒10002 台北市中山南路7号
電話 +886-2-23562900
ファックス +886-2-23910708
HP http://www.ntuh.gov.tw/default.aspx
概要 当院は台北市の中心部に位置し、長年国内トップクラスの医療を提供することで、台湾の医療の向上に非常に大きな役割を果たしてきています。 台湾の医療制度としては国民皆保険が導入されており、病院システム管理には電子カルテ化もかなり進んでいます。今年4月に国際的医療機能評価(JCI)認証も取得しております。
台湾の民衆の医療に対する信頼を勝ち取り、健康を護り、医療界の模範となることが、我々が努力して怠らない、邁進していく原動力です。
ntuh_06.jpg当院は1895年に設立され、旧所在地は大稻埕千秋街で、1921年に現在のルネッサンス風の病棟に建て替えられました。一日の外来患者数は平均延べ8,000人、病床数は約2,000床余りです。

卓越した研究と教学は、優れた診療看護の後ろ盾です。特にECMO(エクモ)技術及び生殖医学技術は世界に名を馳せ、ECMOの年間施術数は延べ160人、生殖医学は年間平均延べ600事例に上ります。
このほか、各レベルの専門医を統合し、乳房医学センター、健康管理センターなど特色のある各医療センターを設立し、疾患の診療、予防、コンサルタントなどのトータルな医療サービスを提供しています。
退院後の患者にアフターケアの充実をはかるため、インターネットと医療を結合させた遠隔看護センターを設立し、24時間体制の遠隔看護サービスを提供しています。

当院は、患者に安全な診療環境と、質の高い医療を提供するとともに、学生に良い学習環境を築き、積極的に世界的医療評価JCIを獲得し、国民の健康と福祉の向上を図っています。
2004年より、台大病院雲林分院と北護分院が次々と台大医療体系に加わり、当院のサービス地域の拡大により、特色のあるトータルな医療サービスを提供しています。
2005年、「臨床技能訓練センター」を設立。客観的臨床能力試験(OSCE)を採用し、学生の臨床器具の操作や各種の臨床技能の熟練を目指しています。
2007年には「最小侵襲手術訓練センター」が設けられ、学生たちに各種の臨床手術の技術と模擬手術のチームワークでの訓練を行い、外科における最小侵襲手術の人才を養成しています。 医師の訓練面では、専門知識と医療技術に備えるだけでなく、特に思いやり、治療における意思の疎通、倫理法律、責任感のある学習態度を重視しております。
2008年にオープンした児童医療ビルは、国内初の小児専用の医療施設であり、妊産婦、出産、新生児、児童を含む総合的医療サービスを提供しています。
医療体系は日益しに成長しており、世界一流の大学病院を目指し邁進しています。
当院の歴史の伝承における実績は、人材の育成であり、術・徳双方を備えた良医と医学界の精鋭を育て上げたことは我々の成果です。医師の態度と基本的な知識技能の発揮こそ、医療の質を左右する力の基本元素であり、我々が信じる教えの原則です。 台大医学部のカリキュラムに合わせ、各種の医学人才を養成し、臨床医学教育制度のもとで、医学生を医療チームに加え、実際に患者の看護に参与させています。

当院は国際事務にも積極的に参与し、政府の医療外交政策に合わせ、リビア、サウジアラビア、スワジランドなどの国に何度も医療チームを派遣してきました。
近年はベトナム、モンゴルなどの国々と医療交流プロジェクトや医師の訓練なども進めています。
◆台湾・ベトナム医療交流プロジェクト
2007年にはベトナムでは初めてとなる生体肝臓移植を成功させました。
◆ベトナム初の生体肝臓移植に成功
このほか、国際交流の推進にも力を入れており、アメリカ、日本、シンガポール、オーストリア、オランダ、オーストラリアなどの大学病院と交流し、情報交換や研究、教育の改善の増進を図っています。
当院の優れた医療成果により、海外から治療を受けに来る外国人患者も増えています。

ここ10年の飛躍的な医療成果
・1996年:アジア初の人工心臓手術から生体心臓手術へ移行
・1997年:93歳高齢肝臓がん患者手術で世界ギネス記録に登録
・1998年:世界初の急速冷凍心臓手術
・1999年:アジア初の微小電極固定法でのパーキンソン氏病の手術治療
・2000年:アジアで最若年者の心臓移植手術
・2001年:世界で最も治療成功率の高い鼻咽頭がん療法(KHP療法)を開発
 世界初の皮膚幹細胞から目の角膜への移植手術
・2003年:SARSへの対処、対応に世界から認められた
 世界初の他個体ミニ幹細胞移植術での鼻咽頭がんの治療に成功
・2004年:世界最大級の「HPV-0083子宮頚がんワクチン」の臨床試験
・2005年:アジア初の「交叉試験陽性生体腎臓移植」
・2006年:世界初「カリウム、チタン、リンレーザー」を使用し、内視鏡的に鼻咽頭がんを切除し、
 再発性鼻咽頭がんを治療
 世界初のC型肝炎治療の(薬物遺伝子体)の研究及び薬物治験検証
・2007年:国内初の症例で双腔式心臓移植、と同時に、静脈病変及び心臓衰弱の問題を克服
・2008年:117日間の膜型人工肺体外循環治療(ECMO)にて溺水患者を治療し、世界一の使用例
 アジア初の羊水、遺伝子診断にて、正確に非地中海型貧血及び白血球抗原(HLA)の胚子を特定し、
 母体に移植して妊娠を成功させ、無事に女児を出産

ntuh_02.jpg特色と利点
◆24時間緊急心臓導管治療チームでいつでも患者に緊急治療を行うことができます。
◆3TMRI装置と最新のMDCTを導入し、心臓の構造や心房心室機能及び心筋潅注を確実に評価することができます。
◆心血管検査と治療において経験豊富である。毎年一般性心臓導管治療数が約3,400人;冠動脈画像撮影は約1,700人;心臓導管画像撮影は約2,100人;径皮的冠動脈形成術、大動脈弁形成術、弁形成術及び肺動脈弁形成術で総計1,400人;心房中隔欠損カテーテル治療約100人;開放性動脈閉塞約50人;ヒス束検査・電気生理検査・不整脈高周波カテーテルアブレーションなど約600人;心筋切片検査・温度希釈曲線検査・ペースメーカー手術・心房中隔裂開術・ペースメーカー植込み等を約850人施しました。
◆冠動脈血行再建術、心室修復や弁修復術などの充血性心不全患者に対する手術治療経験が豊富です。
◆毎年成人心臓手術を約700人に行い、また先天性心臓病手術を約300人数、血管手術を1,000人以上に施し、総手術数は20,000人を超え、台湾医学界においてトップです。心臓移植数アジアでトップで、350人を超え(小児患者30人以上を含む)、一年内の生存率も90%以上に達しています。
◆現在当院が執行する大動脈ステントグラフト内挿術の死亡率と合併症はともに3%以下で、国最先端レベルに達しています。
◆毎年頸動脈狭窄症手術を70人に施し、その成功率は98%に及び、手術脳梗塞と死亡率も4%以下です。頸動脈閉塞症手術の成功率も70%を上回り、脳梗塞と死亡率も3.3%しかありません。
◆合理的な費用で世界レベルの診察と治療を受けることができるので、欧米に比べると患者さんは医療費の負担が少なくて済みます。

ntuh_03.jpg世界で治療率の一番高い上咽頭ガン治療法
◆斬新な療法:上咽頭がんKHR療法
患者さんに放射線治療を施す前に、マイトマイシンC(mitomycinC)、エピルビシン(epirubicin)、ロイコボリンカルシウム(leucovorin)との五つの抗がん剤を使わせ、平均で四ヶ月の約三回治療を受けた後、がん細胞はかなり縮小されることがわかりました。
◆斬新な技術:副作用が少ないKTPレーザー内視鏡鼻咽切除
モニターを設置した鼻腔内視鏡の助けを借り、KTP(potassium(K)-titanyl-phosphate)レーザーを使い、鼻孔を通して鼻咽腫瘍を切除します。
ntuh_04.jpg◆メリット
①出血量50cc以下です。
②手術時間1.5時間。従来の手術より半分以上短縮できます。
③外見に影響を与えません。
④術後すぐ普段の生活に戻ることができます。

国際レベルの人工生殖成功率
当院人工生殖の成功率は43%に達し、世界平均成功率の30%を上回っています。また、顕微授精で脊髄損傷患者の不妊における治療成功率は世界のトップです。(その成果は雑誌『ArchivesofPhysicalMedicineandRehabilitation』に掲載されました。)

世界に先駆ける「風火輪低侵襲術」
◆気腹式微小侵襲術
・傷口が小さい。
・二酸化炭素による気腹は心肺に負担をかける可能性がある。
・注入する気体が血管に入ると、致命的な血栓が起こり得る。
・煙突効果によりガン細胞を取り出せる。
・手術時間5~6時間。
・地球温暖化を加速する。
◆非気腹式微小侵襲術⇒風火輪低侵襲術
・傷口が大きい。
・二酸化炭素の注入が避けるため、リスクが減る。
・血栓による副作用がない。
・煙突効果がない。
・手術時間3時間。
・環境にやさしい。ntuh_05.jpg
国際医療センター
当院は1,000人を越える内科、外科医を備え、その大半は台湾大学医学部の卒業生で、厳しい訓練を受けています。中にはヨーロッパ、アメリカ、日本等で研修をし、技術を磨いた者もおり、英語によるコミュニケーションも可能です。
当院の医療技術と医療水準はヨーロッパ、アメリカをはじめとする先進国に遜色なく、外国籍の方々にも合理的な価格で高品質かつ迅速な医療サービスを提供しています。毎年訪れる外国籍の患者数は6万5,000人を越え、その5分の1はアメリカとカナダから来ています。
2005年11月4日、当院は外国籍の患者さんに快適で効率の良い医療サービスを提供するため、国際医療センターを設立しました。当センターは以下の主なる四つの任務を遂行することに尽力しております。

1.国際特約医療サービスを行うことにより、外国籍の方々に快適で効率の良い医療サービスを提供すること。
2.当院の医療技術を発展途上国に輸出し、その国の医療技術水準の向上に力添えすること。
3.海外分院の設立によって、医療のグローバル化を実現すること。
4.台湾政府の医療外交政策の展開に協力し、国際医療協力ネットワークの運営に携わること。

当センターは2006年に始まって以来、外国籍の患者さんに信頼され、現在では米国在台湾協会、インターナショナルSOS台湾、及び各国駐台機関の指定病院となりました。当センターで診察を受けた患者は近くの日本・香港・インドネシア・ミャンマー・ベトナム・カンボジア・中国から、遠くのマーシャル諸島・カナダ・アメリカ・フィンランド・オーストリア・ドイツ・イギリス・レバノン・トルコ・イスラエル・インド・ボリビアまで及びます。また、祝日の際に帰郷し、診察を受けに来る華僑もたくさんいます。ほとんどの患者さんは当院の国際特約医療センターの費用・品質、または効率に、大変満足しております。

現在、当センターは責任者一名、管理人・看護士一名、役員一名及び看護師四名で成り立っています。他にも数名の顧問医師がいます。当センターは国際医療事務の窓口として、当院の医療資源及び人事労務を統合し、まとめることにより、前述の四つの理念が実現できるよう努めます。

当院は完璧な臨床医学教育訓練システムと豊かな臨床教育経験を持ち、ハイテクな臨床技能訓練センターも創設されています。我々は世界市民として、そして医学教育を広めるという理念の元に、発展途上国の代わりに、医師訓練や診療指導、教育の執行を致します。また、できるだけ多くの海外医師を当院で見習い及び訓練をうけさせるため、国内外各施設・企業からの援助も歓迎致します。皆と一緒に世界全人類の健康の為に尽くします。

当センターが提供する項目
・医療費相談   ・医療後ケアの手配
・診察相談   ・宿泊先手配の協力
・医師の推薦、紹介   ・通訳の手配
・診察に関する文書の申請と発送   ・旅行手配の協力
・診察予約の手配   ・その他の協力が必要な項目
・身体検査の手配   ・空港への送迎、飛行機の座席確認の協力
・受診、検査、薬をもらう過程中、人員を派遣して随伴する