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第5回 バムルンラード病院2013.01.01

バムルンラード・インターナショナル病院
Bumrungrad International Hospital
所在地 33 Sukhumvit 3, Wattana, Bangkok 10110 Thailand
電話 +662 667 1000(代表)
+662 667 1501(日本人顧客サービス課)
ファックス +662 667 2525(代表)
+662 667 2473(日本人顧客サービス課)
HP http://www.bumrungrad.com
概要 バムルンラード・インターナショナル病院は、1980年開院、年間100万人以上の患者(うち4割が外国人)を受け入れる東南アジア最大規模の私立総合病院。30の専門科に538床の入院施設、手術室19室、最高水準の集中治療室のほか、最先端の医療設備を有し、米国基準の国際病院認定JCIを東南アジアで最初に取得。「ワールドクラスの医療を思いやりと慈しみの心で提供する」を開院以来変わらない自院のミッションとしている。
bumrungrad01.jpgQ:バムルンラード・インターナショナル病院の特徴について
A:バムルンラード・インターナショナル病院(BI)はタイの株式上場企業で、主要株主は、バンコク・インシュランス、ソーポンパニット・ファミリー(タイで最も尊敬されている企業家の財閥)などです。概略でも述べたように、当院を訪れる外国人患者は年間40万人以上、世界190カ国以上からあらゆる人種の患者を受け入れている国際病院です。その実態は「医療ツーリズム」におけるリーダーとして世界中のメディアが注目しており、CBSの『60 Minutes』、NBCの『Today Show』、タイム誌、ニューズ・ウィーク誌、およびその他の海外報道機関で広く紹介されています。
1997年には床面積 100万スクエア・フィート12階建ての本館施設がオープン。2008年には22階建て、700台収容の駐車場を備えた外来専用のクリニックビルをオープンしました。クリニックビルの各階に会計、薬局を配置しワンストップ・サービスが可能になりました。またWi-Fi無線LANネットワークも完備。さらに登録、カルテ、画像診断などのオンライン・システムの導入にも当院はいち早く取り組んでいます。

Q:医師、看護師、コメディカル・スタッフについて
A:当院CEOであるマック・バナー(米国)は「タイは熟練した医療従事者の安定した供給地である」と言っています。タイはもともと米国基準の医療システムを手本として、医師の訓練を行ってきました。そのため当院は欧米で学んだ医師たちがタイに帰国後の勤務先として真っ先に選びたい病院となったのです。当院には1,200名以上の医師、歯科医師が勤務しており、うち225名が米国の認定医です。非常勤医の数は約200名と決して多くはありませんが、みな国際的な研修経験を持つ優秀な医師陣で、タイの有名な国立医大で教鞭をとる医師も多数含まれています。
医師の情報は名前、専門分野、言語、診療日などから検索したり、医師の学歴や資格を閲覧してニーズに適合する医師を探したりすることができます。またオンライン予約も可能です。最近ではスマホ対応の医師検索エンジンもアップしました。
www.bumrungrad.com
看護師数は約900名で、彼らは世界各国から訪れる国際患者の対応に慣れています。そのため病院は看護師だけでなく、薬剤師、検査技師、理学療法士などコメディカル・スタッフに対する英語教育にも力を入れており、特に英語教育面ではTOEFL成績優秀者に対し給料アップするなどのインセンティブを与え労働意欲を高めています。

Q:得意とする領域、看板医師を教えてください
A:当院は総合病院としてプライマリーケアから高度で専門的な医療が要求されるターシャリーケア(第3次医療)まで幅広い分野における医療を提供しています。特にJCIによる専門疾病・治療プログラム(脳梗塞プライマリケア・プログラムおよびST上昇型急性心筋梗塞プログラム)では、米国外で初めての認可を受けた病院として国内外の高い評価を受けています。
医師陣はそのほとんどがタイでだけでなく欧米や日本などの医療現場で国際的な研鑽を積んでいます。その中でも特に下記に紹介する医師たちはバムルンラードを代表する医師として、日々様々な国籍の患者の治療に精力的に取り組んでいます。

◆心臓血管外科
名前: Dr.Visuit Vivekaphirat ウィスット・ウィウェーカピラット
学歴: 1978年マヒドン大学シリラート病院医学部卒
主な経歴: 1984年、アメリカ内科学会認定医。87年にはアメリカの循環器疾患学会の認定医に。
アメリカ・イリノイ州のセント・フランシス病院にて特別研究員として3年間心臓学を学ぶ。
経皮的冠動脈形成術、カテーテルやバルーン手術などの心血管手術で広く知られる。
心臓循環器の分野においてタイの第一人者。アテローム性動脈硬化、狭心症、末梢動脈障害においても造詣が深い。即座の的確な診断、完成度の高い手術にも定評がある。

◆脳神経・頭頚科
名前: Dr.Roekchai Tulyapronchote ロークチャイ・トゥンヤーポーンチョート
学歴: 1987年マヒドン大学ラマティボディー病院医学部卒
主な経歴: 1994年アメリカ精神・脳神経医学会認定医。1996年タイ国脳神経学会認定医。2005年米国脳血管学会認定医。
ミズーリ州セントルイス医科大学、テキサス州ダラス米国脳卒中学会にてフェローシップを修める。
脳梗塞・脳血栓など重篤な脳疾患の治療に定評あり。重篤な脳疾患および血管内治療を多数扱う。アメリカの脳医学現場で学んだ明晰な診断と患者への説明に信頼度が高い。
在タイ外国人の重篤なケースの治療経験を積んでおり、難しい脳疾患を抱えた日本人も数多く診ている。

◆婦人科腫瘍学(産婦人科)
名前: Dr.Wisit Supakarapongkulウィシット・スパカラポンクン
学歴: 1979年マヒドン大学ラマティボディ病院医学部卒
主な経歴: 1984年、タイ国産婦人科学会認定医。その後、イギリスのクィーンエリザベス病院婦人科腫瘍センターとニュージーランドのオークランド国立婦人病院で、婦人科腫瘍学を学ぶ。
手術・治療は患者の国籍を問わない。
子宮頸癌、子宮体癌、子宮筋腫、卵巣腫瘍などの手術に実績がある。加えて、術前・術後の説明も丁寧で、どんな質問にも誠実に答えてくれると患者の満足度・信頼度は高い。患者から患者へとクチコミで評判が広がり、予約は常にいっぱいの状態。

◆脊椎内視鏡手術(整形外科)
名前: Dr.Verapan Kuansongtham ヴィーラパン・クアンソンタム
学歴: マヒドン大学ラマティボディ病院医学部卒
主な経歴: 1984年、タイ脳神経外科学会認定医。その後、ドイツ、へルンのセントアンナ・ホスピタルにて脊椎内視鏡手術を、米国ペンシルヴァニア、ピッツバーグのアレニージェネラルホスピタルにて大動脈手術と頭蓋底手術を習得。
ドイツ、ハノーバーのノルドシュタット・ホスピタルで頭蓋底手術を、さらにドイツ、マインツ医科大学で低侵襲外科手術を習得。
現在はバムルンラード内にある「アジア脊椎内視鏡トレーニングセンター」にて世界中から来る整形外科医にその技術を指導している。

Q:日本人患者が多い医師をご紹介ください
A:内科では、まず百武先生です。百武先生はタイの医師免許を取得した二人目の日本人医師です。一般内科医として日頃の健康相談から病気の診断、治療、専門医の紹介まで、タイで暮らす日本人の医療の心強い存在として評判です。

◆内科(一般内科)
bumrungrad02.jpg百武加恵(ひゃくたけ かえ)Dr. Kae Hyakutake
主な経歴: 1993年 防衛医科大学校卒業、医師免許取得。
1993~2005年自衛隊(主に自衛隊福岡病院内科)にて勤務。
一般内科検診、感染症、糖尿病、高血圧、消化器・呼吸器疾患治療など、一般内科業務に従事。
2002年東チモールでPKO(国際平和維持活動)に医師として参加。
2007年~2010年 ピヤウェート病院(タイ)にて医療コンサルタント業務に従事。
2011年3月よりバムルンラードにて外来診察を開始。

◆内科(専門:内分泌)
Dr. Jun Srimanunthiphol ジュン・スリマヌンティポン
主な経歴: チュラロンコン大学医学部卒業、米ハワイ大学医学部に3年在学。(内科レジデント、内科専門医資格取得)
米ジョージ・ワシントン大学医学部に3年在学(内分泌専門医資格取得)糖尿病、甲状腺機能障害、ホルモン代謝異常が専門。

ジュン先生は、その専門分野のエキスパートであるだけでなく、タイ人医師の父、医大卒の日本人の母を持ち、日本人にひけを取らない堪能な日本語で診察が出来ます。またその歯に衣きせない物言いと率直な性格は、多くの日本人患者のファンを集めています。まさに「バムルンラードのカリスマ医師」と呼ぶにふわさしいですね。

◆内科(専門:アレルギー、リウマチ)
Dr. Hiroshi Chantaphakul ヒロシ・チャンタパクン
主な経歴: チュラロンコン大学医学部卒業。
米シカゴ大学医学部に3年在学(内科レジデント、内科専門医資格取得)
米ウィスコンシン大学に2年在学(アレルギー専門医資格取得)
米カリフォルニア大学に2年在学(リウマチ専門医資格取得)
現在はバムルンラードととチュラロンコン大学で患者を診るほか、チュラ大の講師も勤める

ヒロシ先生は、理路整然とした話し方にもかかわらず、医師の固さを感じさせない物腰のソフトなジェントルマンです。ヒロシ先生も母が日本人、父がタイ人のハーフで日本語が堪能です。

Q:外国人患者の受入れとサービスについて
A:優秀な医師陣と最先端の技術を持つ病院は確かに多いのですが、様々な人種や文化に対応するサービスに熟知しているところを探すのは難しいでしょう。バムルンラードなら「医療ツーリズム」分野の第一人者として経験が違います。そのカギとなるサービスは次の通りです。

■国際医療連携センター:7ヶ国12名の多国籍医師団によるサポート体制、18名の看護師を始めとする医療スタッフが外国人患者のための医療コーディネーション業務に従事。日本人チームは医師1名、日本人コーディネーター1名
■海外事務所: 予約および渡航サービス業務を行う事務所が全世界に13ヶ国、19拠点
■国際レフェラル・センター:16名の熟練スタッフが毎日500-1,000件のEメール問い合わせに対応
■外国語通訳サービス:109 名の各国語通訳が国際患者のニーズに対応
■渡航・査証取得代行サービス:旅行代理店サービス、査証延長代行サービス
■宿泊施設: 患者および家族・付き添いの方のためのホテルが2箇所。リーゾナブルな料金でご利用いただけます。
■空港レセプション・センター:スワナプーム空港到着ロビーに開設。

こうしたサービスを提供する中で、2012年の外国人患者内訳ではトップがアラブ首長国連邦(UAE)、2位ミャンマー、3位バングラデシュ、4位オマーン、5位カンボジア。その後にモンゴル、ベトナムと続きます。特にミャンマーの過去1年の伸びは急速で、政治体制民主化の影響を強く感じさせますね。

Q:日本人患者に特化したサービスはどのようなものですか
A:当院の日本人患者の約9割はタイ在住の方々です。残りの1割がタイ近隣諸国に駐在の日本人や日本からの旅行者です。どなたも海外で医療を受ける不安を少なからず抱えていらっしゃいますので、それを少しでも軽減できるようわたくしたち日本語チームがサポートいたします。その主なサービスは次の通りです。

日本人患者向けのサービスの一部:
-年中無休の日本語医療通訳サービス(日本語通訳19名)、日本人マネジャー常勤
-空港駐在事務所と空港からの送迎サービス(スワナプーム国際空港のみ)
-長期療養や付添いの方のための病院付属ホテル
-★日本人コーディネーション医師による医療相談、帰国後の受入れ病院との連携
-カスタマーサービスには日本人看護師資格を持つ医療通訳3名が常駐
-専属日本人コーディネーター(日本の看護師、保健師有資格者)による健康診断受診サポート
-日タイ双方の医療資格を有する日本人内科医が常勤(前述)
-その他日本語対応可能医師9名勤務

bumrungrad03.jpg★日本人医療コーディネーション医師 柴野(しばの)あゆみ先生(産婦人科)について
医療コーディネーション医師とは、健康相談、専門医の紹介、診療内容の説明、セミナー講師、日本の医療機関との連携などを行います。薬の処方、検査、診察等の医療行為は行いません。ご相談は無料ですが、事前にご予約をお願いしております。メールや電話でのご相談もお受けしています。
この役職に柴野あゆみ先生を迎えたのが2009年。日本の臨床現場の最前線に従事した経験を生かし、在住日本人を対象にした健康相談や医療セミナー、さらには外国で出産を迎える妊婦さんとご家族のサポートに活躍しています。妊娠・出産および更年期など婦人科全般のご相談の他、女性ならではの健康上の悩みにもお答えしています(愛知県出身)。

Q:今後の展開について
A:「外国人患者の受入れとサービス」の項でも触れましたが、ASEAN周辺国からの患者数急増に併せて、インターナショナル・マーケティング部門の強化が求められています。戦略と呼ぶにはあまりも古典的ではありますが、海外の患者の誘致政策で最も効果があったのは、やはり患者同士の口コミでした。実際に当院を受診し、病院施設、医療技術、サービスなどハード面、ソフト面すべてにおいて満足した患者のフィードバックがあったからこそ、モンゴル国内ではよりよい医療を求める人々の間で「タイのバムルンラードがいいぞ」と評判になったとのことです。
今後海外マーケット開拓の方針は変わらず、よりいっそう誘致に効果的な事務所開設を目指します。2013年1月にはジャカルタ(インドネシア)に新しく海外事務所が正式にオープンする予定です。

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(取材協力:バムルンラード・インターナショナル病院/日系市場マネジャー:田村優子)